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測定基準の重要度の変更

ワークロードバランスでは、リソースに重要度を割り当てる測定基準の重要度を使用して、最初に最適化するサーバーが決定されます。

注:

測定基準の重要度を変更する前に、「ワークロードバランス」を参照して、最適化および集約化のプロセスについて確認しておくことをお勧めします。この記事では、これらのプロセスについて詳しくは説明しません。

ワークロードバランスが推奨項目を生成するときに、ホストを最適化するための順番が算出されます。高い重要度が割り当てられている測定基準の値が比較され、ホストを最適化するための順番が決定されます。

ワークロードバランスでは、最適化モード、パフォーマンスの最大化、または密度の最大化に基づいて、どのホストや仮想マシンを先に最適化するかを決定するときに、各リソース測定基準の重要度が考慮されます。通常、測定基準の重要度は、最適化モードとしてパフォーマンスの最大化が選択されているリソースプールで使用されます。ただし、密度の最大化が選択されている場合でも、限界しきい値を超えた測定基準では、その重要度が考慮されます。

パフォーマンスを最大化する場合の測定基準の重要度

パフォーマンスの最大化モードでは、ワークロードバランスは測定基準の重要度によって以下を決定します:

  • どのホストのパフォーマンスを優先するか
  • どの仮想マシンの移行を優先するか

たとえば、[ネットワーク書き込み]を[重要度:高]に設定している場合、ネットワーク書き込み回数が最も多いホストが先に最適化の対象になります。

密度を最大化する場合の測定基準の重要度

密度の最大化が選択されているリソースプールでは、ホストが限界しきい値に達した場合にのみ測定基準の重要度が考慮されます。ホストが限界しきい値に達すると、すべてのホストが限界しきい値を下回るまで、パフォーマンスの最大化と同じアルゴリズムが使用されます。このアルゴリズムでは、測定基準の重要度に基づいて、ホストを最適化するための順番が決定されます。

つまり、複数のホストで限界しきい値を超えている場合、その重要度がチェックされ、先に最適化するホストおよび先に移行する仮想マシンが決定されます。

たとえば、ホストAとホストBで構成されるリソースプールを例に説明します:

  • ホストAのCPU使用率はCPUの限界しきい値を超えており、CPU使用率の測定基準の重要度は、スライダーの右端 ([重要度:高])に設定されています。
  • ホストBのメモリ使用率はメモリの限界しきい値を超えており、メモリ使用率の測定基準の重要度は、スライダーの左端 ([重要度:低])に設定されています。

この場合、高い重要度の測定基準が限界しきい値に達しているサーバーAが先に最適化の対象になります。ワークロードバランスはホストAのパフォーマンスを処理する必要があると判断すると、そのホストの仮想マシンの推奨項目を作成します。CPU使用率の重要度が最も高いため、仮想マシンの移行はCPU使用率が一番高い仮想マシンから行われます。

ホストAに対する推奨項目を生成したら、ホストBが最適化の対象になります。ホストB上の仮想マシンに対しても、CPU使用率の最も高いものを移行するための推奨項目が作成されます。

リソースプールにほかのサーバーがある場合は、サーバーのCPU使用率が高いものから順に最適化が行われます。

デフォルトでは、すべての測定基準の重要度はスライダーの最も遠いポイント ([重要度:高])に設定されます。

注:

測定基準の重要度は、相対的に処理されます。つまり、すべての測定基準の重要度が同じ場合、その重要度レベルは意味を持ちません。重要度の相対的な高低により、各測定基準の評価が決定されます。

測定基準の重要度を変更するには

  1. リソースペインでプールを選択して、[WLB]タブで[設定]を選択します。
  2. 左側のペインで、[側的基準の重要度]を選択します。
  3. [測定基準の重要度]ページでは、必要に応じて各リソースの重要度を調節できます。

    スライダーを[重要度:低] 側にドラッグすると、そのリソースの負荷は仮想マシンの再配置先の決定には影響しなくなります。

測定基準の重要度の変更