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NICの構成
XenServerでは、関連するネットワーク、仮想ネットワークインターフェイス、サーバーネットワーク、およびボンディング設定に基づいて、NICが必要に応じて自動的に管理されます。[NIC]タブでは、使用可能なNICを表示したり、NICボンディングを作成したり、NICに特定の機能を割り当てたりできます。
NICをボンディングして複数の物理NICを1つのNICのように使用することによって、サーバーの耐障害性を向上させることができます。NICボンディングにより、仮想マシンとネットワークの間に単一の高性能チャネルを作成できます。以下の3つのボンディングモードがサポートされています。
アクティブ/アクティブモード:このモードにより、ボンディングされた物理NICによる仮想マシントラフィックの負荷分散が提供されます。ボンディング内の一方のNICに障害が発生した場合、サーバーのネットワークトラフィックは自動的に他方のNIC経由で転送されます。
アクティブ/パッシブモード:このモードにより、フェイルオーバー機能が提供されます。ボンディングされたNICのうち一方のみがアクティブになります。非アクティブなNICが使用されるのは、アクティブなNICに障害が発生した場合のみです。
LACP(Link Aggregation Control Protocol)モード:このモードでは、ボンディングされたNIC間でトラフィックが分散されるアクティブ/アクティブボンディングが提供されます。Linuxブリッジ環境でのアクティブ/アクティブボンディングとは異なり、LACPボンディングではすべての種類のトラフィック負荷が分散されます。
注:
XenCenterでLACPボンディングのオプションを表示したりLACPボンディングを作成したりするには、ネットワークスタックとしてvSwitchを設定します。また、IEEE 802.3ad標準をサポートするスイッチを使用する必要があります。このスイッチには、ホスト上のLACPボンディングごとに個別のLAG(リンクアグリゲーショングループ)が設定されている必要があります。LAGグループの作成について詳しくは、「ネットワーク」を参照してください。
XenCenterを使用して個別のNICをボンディングする場合、新しいNICが作成されます。このNICをボンドインターフェイスと呼び、その他のNICをNICボンディングと呼びます。このNICボンディングをXenServerのネットワークに接続して、仮想マシンのトラフィックやサーバー管理に使用できます。XenCenterでNICボンディングを作成するには、サーバーの[NIC]タブまたは [ネットワーク]タブを使用します。ネットワークの種類として[ボンディングしたネットワーク]を使用します。
使用可能なNICの表示
サーバーの[NIC]タブでは、各NICについて次のデバイスプロパティが表示されます。
NIC | 物理ネットワークインターフェイスカード(NIC)または内部仮想ネットワークを示します。 |
MAC | NICのMAC(Media Access Control:メディアアクセス制御)アドレスです。 |
接続状態 | NICの接続状態(接続または切断)です。 |
速度 | NICのデータ転送レートです。 |
二重 | NICの二重モード(全二重モードまたは半二重モード)です。 |
ベンダー、デバイス | NICベンダーとデバイス名です。 |
PCIバスのパス | パススルーデバイスのPCIバスのパスです。 |
サーバーに物理インターフェイス(新しいイーサネットコントローラーなど)を追加した後で、[NIC]タブの一覧にそのNICが表示されない場合があります。この状況が発生した場合は、次の手順を実行してください:
- 新しい物理インターフェイスまたは関連ドライバーをインストールした後は、必ずホストを再起動してください。
- [NIC]タブの[再スキャン]をクリックします。これにより、サーバーによって新しいNICが検出されます。インターフェイスがサーバーの[NIC]タブに表示されます。
- NIC が[切断]として表示されている場合は、ホストを再起動するか、ホストコンソールでコマンド
xe pif.plug
を実行できます。詳しくは、「ネットワークの管理」を参照してください。
NICボンディングを作成するには
- バインドするNICが使用されていないことを確認します。ボンドを作成する前に、NICボンディングを使用して仮想ネットワークインターフェイスを持つ仮想マシンをシャットダウンします。その後で仮想マシンの仮想ネットワークインターフェイスを適切なネットワークに再接続する必要があります。
- リソースペインでサーバーを選択して、[NIC]タブの[ボンディングの作成]をクリックします。
- ボンディングするNICを選択します。一覧で、ボンディングに追加するNICのチェックボックスをオンにします。最大で4つのNICを選択できます。チェックボックスをオフにして、NICの選択を解除します。柔軟で安全性の高いネットワークを維持するために、ネットワークスタックとしてvSwitchを使用する場合は、最大で4つのNICを使用してボンディングを作成できます。Linuxブリッジがネットワークスタックの場合、ボンディングを構成できるNICは2つまでです。
-
[ボンディングモード] で、ボンディングの種類を指定します:
- アクティブ/アクティブモードを指定するには、[アクティブ/アクティブ]を選択します。このボンディングにより、ボンディングされたNIC間でトラフィックが分散されます。ボンディング内の一方のNICに障害が発生した場合、ホストサーバーのネットワークトラフィックは自動的に他方のNIC経由で転送されます。
-
トラフィックが一方のNICのみで転送されるアクティブ/パッシブモードを指定するには、[アクティブ/パッシブ]をクリックします。このモードでは、ボンディングされたNICのうち一方のみがアクティブになり、そのNICがネットワークから切断されるなど、障害が発生した場合のみ2つ目のNICが使用されます。
-
[LACP - 送信元のMACアドレスによる負荷分散]を選択してLACPボンディングを作成します。このボンディングでは、送信元の仮想マシンのMACアドレスに基づいてトラフィックの送信NICが選択されます。同一ホスト上でいくつかの仮想マシンが動作する環境では、このオプションによるトラフィック分散を使用します。仮想インターフェイス(VIF)の数がNICよりも少ない場合、このハッシュアルゴリズムは適していません。トラフィックを複数のNICに分散できないため、適切な負荷分散は提供されません。
-
[LACP - 送信元/送信先のポートとIPによる負荷分散]を選択してLACPボンディングを作成します。このボンディングでは、送信元のIPアドレスとポート、および送信先のIPアドレスとポートに基づいてトラフィックがNIC間で分散されます。このオプションは、VIFの数がNICよりも少ない環境で仮想マシンからのトラフィック負荷を分散させる場合に適しています。
注:
LACPボンディングは、vSwitchでのみ使用できます。アクティブ/アクティブモードおよびアクティブ/パッシブモードのボンディングは、vSwitchおよびLinuxブリッジの両方で使用できます。
XenServerにおけるNICボンディングのサポートについて詳しくは、「ネットワーク」を参照してください。
- ジャンボフレームを使用する場合は、MTU(Maximum Transmission Unit)の値を1500から9216の範囲で指定します。
- 新規VMウィザードで新規ボンディングネットワークを新しい仮想マシンに自動的に追加するには、このチェックボックスをオンにします。
- [作成]をクリックします。NICボンディングが作成され、ダイアログボックスが閉じます。
新しいボンディングが作成されると、管理インターフェイスとセカンダリインターフェイスがNICボンディングからボンドインターフェイスに移動します。
ボンディング上に管理インターフェイスを持つサーバーはリソースプールに追加できません。プールに追加するには、サーバーの管理インターフェイスを再設定して物理NIC上に戻します。
NICボンディングの削除
サーバーのNICボンディング設定を削除する場合、次の要件に注意してください:
- ボンディングを作成するときのように、ボンディングを削除する前に、そのボンディングを使用する仮想ネットワークインターフェイスを持つすべての仮想マシンをシャットダウンする必要があります。NICボンディングを削除した後で、これらの仮想ネットワークインターフェイスを適切なネットワークに再接続します。
- NICボンディングを削除した後で、これらの仮想ネットワークインターフェイスを適切なネットワークに再接続します。ボンディングを削除する前に、[管理インターフェイス]ダイアログボックスを使用して管理インターフェイスを別のNICに移動します。そうしないと、XenCenterを含めサーバーへの接続が切断されます。
ボンディングを削除するには
- 左側のリソースペインでサーバーを選択して、[NIC]タブをクリックします。
- [ボンディングの削除]をクリックします。
特定機能専用のNICの設定
NICにIPアドレスを割り当てて、ストレージやそのほかの種類のネットワークトラフィックなど、特定の機能専用にできます。詳しくは、「IPアドレスの構成」を参照してください。
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