XenCenter

スナップショットについて

仮想マシンのスナップショットとは、実行中の仮想マシンのある時点での状態を記録したものです。仮想マシンのスナップショットを作成すると、そのストレージ情報(ハードドライブ上のデータ)やメタデータ(設定情報)も保存されます。スナップショットを作成するときは、自己矛盾のないディスクイメージが保存されるように、必要に応じて一時的に仮想マシンのデータ入出力が停止します。

スナップショット作成時に仮想マシンをシャットダウンさせておく必要はありません。この動作は、仮想マシンのエクスポートとは異なります。スナップショットは通常の仮想マシンテンプレートに類似していますが、仮想マシンのネットワーク情報を含め、すべてのストレージおよび設定情報が含まれる点が異なります。スナップショット機能を利用して、バックアップとしてエクスポートするためのテンプレートを簡単に作成して元の状態を復元したり、仮想マシンを高速で作成したりできます。

スナップショットはすべての種類のストレージでサポートされています。

スナップショットの種類

XenCenterは、次のタイプの仮想マシンスナップショットをサポートしています:

  • ディスクのみ
  • ディスクおよびメモリ

注:

Citrix Hypervisor 8.0以前のバージョンでは、休止スナップショットもサポートされています。

詳しくは、「仮想マシンのスナップショットの作成」を参照してください。

ディスクのみのスナップショット

仮想マシンの設定情報(メタデータ)とディスク(ストレージ)が保存されます。仮想マシンをバックアップする目的でエクスポートしたり復元したりできます。この種類のスナップショットはクラッシュ整合状態であり、Linuxを含むすべての種類の仮想マシンで作成できます。

ディスクおよびメモリのスナップショット

仮想マシンのメタデータおよびディスク(ストレージ)に加えて、仮想マシンのメモリ(RAM)の状態が保存されます。この種類のスナップショットへの復元時に仮想マシンを再起動する必要はありません。また、このスナップショットは、実行中または一時停止中の仮想マシンで作成できます。ディスクとメモリのスナップショットは、次の場合に役立ちます:

  • ソフトウェアをアップグレードまたはパッチ適用する場合
  • 新しいアプリケーションをテストしたいが、現在の仮想マシンの状態に戻れるようにしたい場合

休止スナップショット

重要:

Citrix Hypervisor 8.1以降では、休止スナップショットはサポートされていません。

休止スナップショットでは、Windows Volume Shadow Copy Service(VSS)の機能を使用して、特定時点のアプリケーション整合スナップショットを作成できます。VSSフレームワークにより、VSS対応のアプリケーション(Microsoft ExchangeやMicrosoft SQL Serverなど)では、スナップショット作成に備えてメモリ内のデータをディスク上に保存できます。このため、休止スナップショットはより安全に復元できますが、スナップショット作成時のシステムパフォーマンスが影響を受ける場合があります。また、負荷状態によってはスナップショット作成に失敗するため、複数回の試行が必要になる場合があります。

孤立したスナップショットへのアクセス

仮想マシンのスナップショットを作成し、その後で元の仮想マシンを削除しても、リソースペインでスナップショットが使用不能になることはありません。このようなスナップショットを使用するには、ナビゲーションペインの[オブジェクト]をクリックして、[スナップショット] ノードを開きます。

スナップショットについて