Citrix Hypervisor

ワークロードバランスの動作の設定

ワークロードバランス仮想アプライアンスに接続した後に、再配置や推奨項目の計算にワークロードバランスで使用する設定を編集できます。ワークロードバランスの設定は、プール内のすべての仮想マシンおよびサーバーに適用されます。

変更可能な最適化設定および再配置設定には以下のものがあります:

  • 最適化モードの設定の変更
  • 自動最適化および電源管理の設定
  • パフォーマンスしきい値および測定基準の重要度の変更
  • サーバーの除外。

ネットワークやディスクのパフォーマンスがその環境のハードウェアに適したものである場合は、まずデフォルトの設定でワークロードバランスを使用します。ワークロードバランス機能をしばらく運用した後で、パフォーマンスのしきい値を評価して、変更の必要性について検討することをお勧めしています。たとえば、次の場合を考えてみましょう:

  • 推奨項目が必要以上に生成される。この場合、適切な推奨項目が生成されるようになるまでしきい値を調整します。

  • 意図したとおりに推奨項目が生成されない。たとえば、ネットワーク帯域幅が十分でないにもかかわらず推奨項目が生成されない場合は、設定の変更が必要がどうかを検討します。この場合、適切な推奨項目が生成されるようになるまでネットワークのしきい値を下げます。

しきい値を変更する前に、プール内の各物理サーバーについてプールヘルスレポートとプールヘルス履歴レポートを生成することをお勧めします。詳しくは、「ワークロードレポートの生成」を参照してください。

注:

  • ワークロードバランスは、Citrix Hypervisor Premium Editionのユーザー、またはCitrix Virtual Apps and DesktopsやCitrix DaaSの利用特典によりCitrix Hypervisorにアクセスできるユーザーが使用できます。Citrix Hypervisorのライセンスについて詳しくは、「ライセンス」を参照してください。Citrix Hypervisorライセンスをアップグレードまたは入手するには、Citrix Webサイトにアクセスしてください。
  • ワークロードバランス8.2.2以降は、Citrix Hypervisor 8.2累積更新プログラム1と互換性があります。
  • ワークロードバランス仮想アプライアンスのベースOSは、もともと汎用のLinuxディストリビューションから派生したものです。ワークロードバランス仮想アプライアンスは、Citrix製品マトリックスに記載されたCitrix Hypervisorでサポートされます(https://www.citrix.com/support/product-lifecycle/product-matrix.html)。

この記事では、プールをワークロードバランス仮想アプライアンスに接続済みであると想定しています。ワークロードバランス仮想アプライアンスのダウンロード、インポート、設定、接続について詳しくは、「ワークロードバランスの利用を開始する」を参照してください。

最適化モードを変更する

ワークロードバランスでは、仮想マシンの実行によるワークロードを再配置(つまり最適化)するための推奨項目が生成されます。この推奨項目は、管理者が選択する再配置設定に基づいて計算されます。再配置設定は、最適化モードとも呼ばれます。

次の最適化モードの中から選択できます:

  • パフォーマンスの最大化(デフォルト)

    リソースプール内のすべての物理サーバー上にワークロードを均等に配置します。これにより、すべてのサーバーのCPU、メモリ、およびネットワーク負荷を最小化できます。この最適化モードでは、サーバーが高しきい値に達すると最適化の推奨項目が生成されます。

  • 密度の最大化

    リソースプール内で稼働する物理サーバーの数を最小化するために、1台の物理サーバー上に可能な限り多くの仮想マシンを配置します。

    この最適化モードでは、[パフォーマンスを最大化]を選択した場合と同様のしきい値を使用できます。ただし、これらのしきい値は、1台のサーバーにどれだけ多くの仮想マシンを配置できるかを評価するために使用されます。この最適化モードでは、仮想マシンが低しきい値に達すると最適化の推奨項目が生成されます。

これらの最適化モードは、永続的に適用(固定)したり、特定のスケジュールに基づいて適用(スケジュール指定)したりできます:

固定最適化モード

固定最適化モードでは、ワークロードバランスは指定した最適化操作が常に行われます。この操作には、パフォーマンスの最大化か、密度の最大化を設定できます。

固定最適化モードを設定するには、次の手順を実行します:

  1. XenCenterで、プールを選択します。

  2. プールの[プロパティ]ペインで[WLB]タブをクリックします。

  3. [WLB]タブの[設定]をクリックします。

  4. ダイアログボックス左側の[最適化モード]をクリックします。

  5. [最適化モード] ページの [固定] セクションで、いずれかの最適化モードを選択します:

    • [パフォーマンスの最大化](デフォルト)。リソースプール内のすべての物理サーバー上にワークロードを均等に配置します。これにより、すべてのサーバーのCPU、メモリ、およびネットワーク負荷を最小化できます。

    • 密度の最大化。1台の物理サーバー上に可能な限り多くの仮想マシンを配置します。これにより、リソースプール内で稼働する物理サーバーの数を最小化できます。

スケジュール指定最適化モード

最適化モードのスケジュールを指定すると、指定したスケジュールに基づいてモードを切り替えることができます。たとえば、多くのエンドユーザーが作業する日中にはパフォーマンスを最大化するモードを適用します。夜間は使用電力を抑えるために、密度を最大化するモードを適用できます。

スケジュール指定最適化モードを指定すると、その期間(曜日および時刻)に最適化モードが自動的に切り替わります。毎日、平日、週末、または特定の曜日を指定できます。また、特定の時刻を指定することもできます。

最適化モードのスケジュールを設定するには、次の手順を実行します:

  1. XenCenterで、プールを選択します。

  2. プールの[プロパティ]ペインで[WLB]タブをクリックします。

  3. [WLB]タブの[設定]をクリックします。

  4. ダイアログボックス左側の[最適化モード]をクリックします。

  5. [最適化モード] ペインで、[スケジュール指定] をクリックします。これにより、[スケジュール指定] セクションが使用可能になります。

  6. [新規追加] をクリックします。

  7. [モード] ボックスで、次のいずれかのモードを選択します:

    • パフォーマンスの最大化。リソースプール内のすべての物理サーバー上にワークロードを均等に配置します。これにより、すべてのサーバーのCPU、メモリ、およびネットワーク負荷を最小化できます。

    • 密度の最大化。1台の物理サーバー上に可能な限り多くの仮想マシンを配置します。これにより、リソースプール内で稼働する物理サーバーの数を最小化できます。

  8. 選択した最適化モードに切り替える曜日および時刻を選択します。

  9. 必要な数になるまで、前の手順を繰り返して、スケジュールモードのタスクをさらに作成します。追加したタスクが1つのみの場合、そのスケジュールに基づいて切り替わった最適化モードが元に戻らなくなります。

  10. [OK] をクリックします。

スケジュール設定を変更するには、次の手順を実行します:

  1. XenCenterで、プールを選択します。

  2. プールの[プロパティ]ペインで[WLB]タブをクリックします。

  3. [WLB]タブの[設定]をクリックします。

  4. ダイアログボックス左側の[最適化モード]をクリックします。

  5. [モード変更スケジュール] の一覧で、削除または無効にするタスクを選択します。

  6. 次のいずれかを行います:

    • タスクを完全に削除する[削除] をクリックします。

    • タスクの実行を一時的に停止する:タスクを右クリックして、[無効] をクリックします。

      ヒント:

      • タスクの有効化と無効化の切り替えは、タスクを選択して [編集] をクリックし、[最適化モードのスケジュール] ダイアログボックスの [タスクを有効にする] チェックボックスを選択することで行うこともできます。
      • 無効にしたタスクを有効にするには、[モード変更スケジュール] のタスクを右クリックして [有効化] を選択します。
    • タスクを編集する:編集するタスクをダブルクリックします。[変更先]ボックスで、別のモードを選択するか、必要に応じて他の変更を行います。

注:

[ワークロードバランス設定]ダイアログボックスで行った変更内容は、このダイアログボックスの[OK]を押すまで保存されません。たとえば、最適化モードの変更スケジュールを変更した後、[ワークロードバランス設定]ダイアログボックスで[キャンセル]をクリックすると、変更前の状態に戻ります。

電源を自動的に最適化および管理する

ワークロードバランスによる推奨項目が自動的に適用されるように設定することができ、また、サーバーの電源を自動的に投入したり切断したりすることもできます。余剰サーバーの電源が自動的に切断されるようにするには、ワークロードバランスの電源管理機能を有効にして、さらに推奨項目を自動的に適用するオプションを有効にする必要があります。電源管理および自動化については、以降のセクションで説明します。

最適化推奨項目を自動的に適用する

ワークロードバランスで生成された推奨項目を、管理者の介在なしに自動的に適用することができます。この推奨項目の自動適用機能を使用すると、生成される推奨項目に基づいて、自動的にパフォーマンスを最適化したりサーバーの電源を切断したりできます。ただし、仮想マシンの使用が減少したときにサーバーの電源を落として消費電力を抑えるには、自動処理のほか、電源管理と[密度の最大化]モードを設定する必要があります。

デフォルトでは、推奨項目は自動的には適用されません。生成された推奨項目が自動的に適用(実行)されるようにするには、自動処理機能を有効にします。そうしない場合は、[すべて実行] をクリックして推奨項目を手動で適用する必要があります。

ワークロードバランスで生成された推奨項目が高可用性の設定と競合する場合、その推奨項目は自動的には適用されません。最適化推奨項目の適用によりプールがオーバーコミット状態になる場合は、XenCenterにそれを適用するかどうかを確認するメッセージが表示されます。自動処理を有効にしても、高可用性プランで許可されている障害数を超える数の電源管理推奨項目は無視され、自動的には適用されません。

自動処理機能が有効になっているワークロードバランスは、自動モードとも呼ばれます。

自動モードのワークロードバランスで推奨項目がどのように適用されるかを変更することができます。詳しくは、「推奨項目の自動適用の積極度」を参照してください。

最適化推奨項目を自動的に適用するには

  1. XenCenterで、プールを選択します。

  2. プールの[プロパティ]ペインで[WLB]タブをクリックします。

  3. [WLB]タブの[設定]をクリックします。

  4. ダイアログボックス左側の[自動処理]をクリックします。

  5. 以下のオプションを設定します。

    • 最適化推奨項目を自動的に適用する:このチェックボックスをオンにすると、管理者の介在なしに最適化推奨項目を適用できます。ワークロードバランスにより自動的に最適化が行われ、仮想マシンが再配置されます。

    • 電源管理推奨項目を自動的に適用する:このチェックボックスによる動作は、プールの最適化モードにより異なります:

      • [パフォーマンスの最大化]モード:[電源管理推奨項目を自動的に適用する] チェックボックスをオンにすると、サーバーのパフォーマンスを改善するためにオフラインサーバーの電源が自動的に投入されます。

      • [密度の最大化]モード:[電源管理推奨項目を自動的に適用する] チェックボックスをオンにすると、リソース使用量が低しきい値を下回ったサーバーの電源が自動的に切断されます。つまり、サーバーは使用量が低い期間は自動的に切断されることになります。

  6. (オプション)[設定] ダイアログボックスの左ペインの [詳細] をクリックし、次の1つまたは複数の操作を実行することで、最適化推奨項目を微調整します:

    • 最適化推奨項目が自動的に適用されるまでの作成回数を指定します。デフォルトでは、同じ推奨項目が3回生成された場合、3回目の推奨項目が自動的に適用されます。

    • 自動的に適用する最適化推奨項目の最低重要度レベルを選択します。デフォルト値は[高]です。

    • 最適化推奨項目をどれだけ積極的に自動適用するかを指定します。

      また、移行したばかりの仮想マシンに最適化推奨項目を適用するまでの時間を分単位で指定できます。

      これらの設定について詳しくは、「推奨項目の自動適用の積極度」を参照してください。

  7. (オプション)電源管理機能を設定するには、[自動処理] をクリックします。

    1. [電源管理] セクションで、ワークロードバランスの電源管理推奨項目の対象となるサーバーを選択します。

      注:

      [電源管理推奨項目を自動的に適用する] チェックボックスをオフにしたままこの一覧でサーバーを選択した場合、電源管理の推奨項目の提案は行われますが、自動的には適用されません。

      リモートからの電源管理をサポートするサーバーがリソースプール内にない場合、「電源管理機能をサポートするホストがありません」というメッセージが表示され、ワークロードバランスの電源管理機能は動作しません。

    2. [OK] をクリックします。

  8. 自動処理の設定を終了するには、[OK] をクリックします。

ワークロードバランスによる電源管理の有効化

「電源管理」とは、物理サーバーの電源を投入したり切断したりするための機能です。ワークロードバランスにおける「電源管理」とは、プールの全体的なワークロードに応じてプール内のサーバーの電源を投入/切断することを意味します。

サーバー上でワークロードバランスの電源管理を設定するには、以下のことが必要です:

  • サーバーのハードウェアがリモートからの電源投入/切断をサポートしている。

  • サーバーの電源投入機能が設定されている。サーバーでホストの電源投入機能を構成するには、「ホストの電源投入機能の構成」を参照してください。

  • サーバーがワークロードバランスの電源管理機能の対象として明示的に選択されている。

また、ワークロードバランスでサーバーの電源を自動的に切断する場合は、以下の操作を行うようにワークロードバランスを設定します:

  • 最適化推奨項目を自動的に適用する

  • 電源管理推奨項目を自動的に適用する

電源管理の対象サーバーを指定すると、そのサーバーの電源を投入したり切断したりするための推奨項目が生成されます。

[密度の最大化]モードで実行する場合:

  • ワークロードバランスによってプール内の使用されていないリソースが検出されると、容量の超過が解消されるまでそのサーバーの電源を切断するための推奨項目が生成されます。
  • プール内のサーバー容量が不足しておりサーバーの電源を切断できない場合は、プールのワークロードが十分に減少するまでサーバーを放置するように求められます。
  • 余剰サーバーの電源を自動的に切断するように設定した場合は、電源を切るための推奨項目が自動的に適用されます。

[パフォーマンスの最大化]モードで実行している場合:

  • サーバーの電源を自動で投入するようにワークロードバランスを設定した場合は、あるサーバー上のリソース使用量が高しきい値を超えるとほかのサーバーの電源が投入されます。
  • ワークロードバランスにより電源投入されたサーバーの電源は、リソースに余剰が生じても切断されません。

これらの電源管理推奨項目の自動適用を有効にした場合は、プール全体に適用されます。ただし、電源管理の対象サーバーは個別に選択できます。

ホストの電源投入機能の構成

サーバーでホストの電源投入機能を構成するには、次の手順に従います:

  1. Citrix Hypervisor Centerでサーバーを選択し、[プロパティ] をクリックします。

  2. 左ペインで、[電源投入] をクリックします。

  3. [電源投入モード] で、Dell Remote Access Controller(DRAC)を選択します。

  4. [構成オプション] に、サーバーのDRAC IPアドレスを入力します。これは、BMC管理ポートのIPアドレスです。詳しくは、『DRAC Card How To Guide 』(PDF)を参照してください。

  5. Dell Remote Access Controller(DRAC)を構成したら、プールを選択します。

  6. プールの[プロパティ]ペインで[WLB]タブをクリックします。

  7. [WLB]タブの[設定]をクリックします。

  8. ダイアログボックス左側の[自動処理]をクリックします。

  9. [自動処理] では、次のチェックボックスをオンにします:

    • 最適化推奨項目を自動的に適用する:このチェックボックスをオンにすると、管理者の介在なしに最適化推奨項目を適用できます。ワークロードバランスにより自動的に最適化が行われ、仮想マシンが再配置されます。

    • 電源管理推奨項目を自動的に適用する:このチェックボックスによる動作は、プールの最適化モードにより異なります:

      • [パフォーマンスの最大化]モード:[電源管理推奨項目を自動的に適用する] チェックボックスをオンにすると、サーバーのパフォーマンスを改善するためにオフラインサーバーの電源が自動的に投入されます。

      • [密度の最大化]モード:[電源管理推奨項目を自動的に適用する] チェックボックスをオンにすると、リソース使用量が低しきい値を下回ったサーバーの電源が自動的に切断されます。つまり、サーバーは使用量が低い期間は自動的に切断されることになります。

  10. [電源管理] で、現在構成しているホストサーバーの名前を選択します。

電源管理のしくみ

ワークロードバランスによって、サーバーの電源の投入/切断が推奨される前に、そのサーバー上の仮想マシンの移行先となるサーバーが選択されます。移行先ホストは、以下の順序で決定されます:

  1. プールマスターが最初の移行先サーバーになります。これは、プールマスターの電源が切断されることがないためです。
  2. 次に、より多くの仮想マシンを実行しているサーバーが選択されます。
  3. 以降、実行している仮想マシンの数が多いサーバーから順番に選択されます。

ワークロードバランスでプールマスターに仮想マシンを移行する場合、意図的に低いしきい値が使用されます。これにより、プールマスターが過負荷状態になるのを防ぎます。

この順序で仮想マシンをサーバーに移行することで、密度が高くなります。

最適化モードとして[密度の最大化]が選択されている場合、Citrix Hypervisorでは、仮想マシンの集約先として、まずプールマスターが選択され、次に実行仮想マシン数の多いサーバー、最後に実行仮想マシン数の少ないサーバーが選択されます。

最適化モードとして[密度の最大化]が選択されているプールでパフォーマンスに関する問題が検出されると、電源投入済みのサーバー間でのワークロードの移行が推奨されます。この方法で問題が解決されない場合は、シャットダウン状態のサーバーの電源が投入されます。このとき、最適化モードとして[パフォーマンスの最大化]が設定された場合と同じ条件に基づいて、電源投入するサーバーが決定されます。

最適化モードとして[パフォーマンスの最大化]が選択されているプールでは、すべてのプールメンバー上のリソース使用量が高しきい値を下回るまで、サーバーの電源投入の推奨項目が生成されます。

仮想マシンの移行中に、ワークロードバランスで、オンライン状態のサーバーを増やすことでプール全体のパフォーマンスが改善すると判断された場合は、自動的にサーバーの電源が投入されるか、電源投入の推奨項目が生成されます。

重要:

ワークロードバランスでは、推奨項目により電源が切断されたサーバーに対してのみ、電源投入の推奨項目が生成されます。

電源管理および仮想マシン集約のための環境設計

Citrix Hypervisorを実装して電源管理と仮想マシン集約を自動化する場合は、以下の点を考慮してワークロードを設計します:

  • 異なる種類のワークロードを別個のプールに配置する:

    異なる種類のワークロードを実行する場合は、それらのワークロードに対応する仮想マシンを個別のプールに配置することを検討します。また、特定の種類のハードウェアでパフォーマンスが向上するタイプのアプリケーションをホストする仮想マシンを別のプールに分割することも検討してください。

    電源管理機能および仮想マシンの集約はプールレベルで管理されるため、同じ比率で集約するワークロードが含まれるようにプールを設計します。この際には、「詳細設定の構成」で説明されている点などを考慮に入れてください。

  • 特定のサーバーをワークロードバランスから除外します。

    一部のサーバーは常にオンにする必要がある場合があります。詳しくは、「推奨項目からのサーバーの除外」を参照してください。

推奨項目を生成するしくみ

ワークロードバランスでは、管理対象のプール内の物理サーバーと仮想マシンのリソースメトリックが継続的にそのしきい値と照合され評価されます。これらのしきい値は事前に設定されており、この値を超えると最適化推奨項目が生成されます。ワークロードバランスでは、以下のプロセスで推奨項目を生成します:

  1. リソースの負荷がしきい値を超えたことを検出する。

  2. 最適化の推奨項目を生成するかどうかを評価する。

  3. 宛先サーバーとして機能することを推奨するサーバーと、最適化を行う順序を決定する。このサーバーには、1つまたは複数の仮想マシンの再配置先として推奨されるサーバーが選ばれます。

  4. 最適化推奨項目を生成する。

プール内のサーバーを評価して最適化推奨項目を作成するときには、次のようにしきい値と重要度が使用されます:

  • しきい値:ワークロードバランスでプールのリソースメトリックと照合される境界値です。推奨項目を生成するかどうか、および仮想マシンの移行先サーバーを決定するために使用されます。

  • 重要度:リソース負荷の各測定基準を評価するときの優先度で、この優先度に従って評価されます。ワークロードバランスは、推奨事項を決定した後、リソースの重要度に従って以下を決定します:

    • どのサーバーのパフォーマンスを優先するか
    • どの仮想マシンの移行を優先するか

ワークロードバランスでモニターされる各リソースには、4つのレベルのしきい値:限界、高、中、および低があります。これらのしきい値により、推奨項目を生成するかどうかが評価されます:

  • 最適化モードとしてパフォーマンスの最大化が選択されているリソースプールでは、ホストの高しきい値を超えるリソース負荷が検出されると、仮想マシンを分散する推奨項目の生成が評価されます。
  • 最適化モードとして[密度の最大化]が選択されているプールでは、リソース負荷が低しきい値を下回ると、サーバー上の仮想マシンを集約する推奨項目の生成が評価されます。
  • 最適化モードとして密度の最大化が選択されているリソースプールでは、ホストの限界しきい値を超えるリソース負荷が検出されると、仮想マシンを分散する推奨項目の生成が評価されます。

たとえば、[パフォーマンスの最大化]モードが選択されたプールで高しきい値が80%の場合は、サーバー上のCPU使用率が80.1%に達すると、仮想マシンを分散する推奨項目を生成するかどうかが評価されます。

推奨項目を生成するかどうかを評価するときに、そのリソースメトリックの履歴も考慮されます。これにより、一時的な高負荷時などに推奨項目が生成されることを防ぐことができます。このため、ワークロードバランスは以下のタイミングでデータを収集し、履歴平均値測定基準を作成します。

データが収集される期間 重要度
しきい値を超えた直後。つまり、リアルタイムデータです。 70%
しきい値を超える30分前 25%
しきい値を超える24時間前 5%

午後0時2分にあるサーバーのCPU使用率がしきい値を超えた場合、当日の午前11時32分と前日の午後0時2分の使用率がチェックされます。たとえば、CPU使用率が以下のとおりである場合には、推奨項目は生成されません:

  • 当日午後12時2分に80.1%
  • 当日午前11時32分に50%
  • 前日午後12時32分に78%

これは、履歴平均値が72.5%であり(高しきい値に達していない)、一時的なCPU負荷であると判断されたためです。ただし、午前11時32分の使用率が83%であった場合は、履歴平均値が80.1%になるため推奨項目が生成されます。

仮想マシンの分散および集約のプロセス

ワークロードバランスで推奨項目が生成されるときのプロセスは、最適化モード([パフォーマンスの最大化]または[密度の最大化])により異なります。ただし、以下の2つの段階で行われる点は同じです:

  1. 潜在的な最適化を決定する:どの仮想マシンをサーバーから移行するか。
  2. 再配置の推奨項目を決定する:どのサーバーが新しい仮想マシン用の適切な候補になるか。

注:

ワークロードバランスでは、Citrix Hypervisorでのライブマイグレーションの要件を満たす仮想マシンのみ移行することが推奨されています。これらの要件の1つは、移行先サーバーに十分なストレージ領域があるということです。また、移行先サーバーには、プールに設定されている最適化モードのしきい値を超えない範囲で、仮想マシンの追加に対応するのに十分なリソースが必要です。たとえば、パフォーマンスの最大化では高しきい値以下、密度の最大化では限界しきい値以下などです。

ワークロードバランスが自動モードで動作する場合は、推奨項目を自動適用するときの設定を調整します。詳しくは、「推奨項目の自動適用の積極度」を参照してください。

パフォーマンスの最大化が選択されている場合の推奨化項目の生成プロセス

パフォーマンスの最大化モードで実行すると、ワークロードバランスが以下のプロセスによって潜在的な最適化を決定します:

  1. ワークロードバランスは、プール内の各サーバーのリソース使用量を2分ごとに評価して、各サーバー上でモニターし、各リソースの使用量が高しきい値を超えているかどうかをチェックします。詳しくは、「しきい値を変更する」を参照してください。

    [パフォーマンスの最大化]モードでは、リソース使用量が高しきい値を超えると、最適化推奨項目を生成するかどうかの決定プロセスが開始されます。このときに、パフォーマンスの制約(高しきい値を超えたリソースの負荷など)が軽減されるかどうかを評価して、仮想マシンを分散させるための推奨項目を生成します。

    たとえば、CPUリソース不足がサーバー上の仮想マシンのパフォーマンスに悪影響を及ぼしていることがワークロードバランスによって検出された場合を考えてみます。CPU使用率の低い別のサーバーが見つかった場合は、仮想マシンを別のサーバーに移動することが推奨されます。

  2. サーバー上のリソース使用量がしきい値を超えた場合は、以下のデータから平均値(使用量の履歴平均)が算出されます:
    • そのときの測定値
    • 30分前のデータ
    • 24時間前のデータ この平均値がリソース使用量のしきい値を超えた場合は、最適化推奨項目の作成が決定されます。
  3. どのサーバーを先に最適化するかを決定するときに、測定基準の重要度が考慮されます。最も高い重要度を割り当てたリソースの負荷に基づいて、最適化の順番が決定されます。詳しくは、「測定基準の重要度を変更する」を参照してください。

  4. 移行する仮想マシンをサポートできるサーバーが決定されます。

    この決定は、仮想マシンのさまざまな組み合わせをサーバー上に配置した場合のリソース使用量への影響を計算することで行われます。これらの計算には、順列と呼ばれる方法が使用されます。

    この目的のため、ワークロードバランスにより、サーバーに仮想マシンを移行した場合の影響を予測するための単一の測定基準(スコア)が作成されます。このスコアにより、そのサーバーがより多くの仮想マシンの受け入れ先として適しているかどうかが示されます。

    サーバーのパフォーマンスの評価では、以下の測定基準が集計されます:

    • サーバーの現在の測定基準
    • 過去30分間のサーバーの測定基準
    • 24時間前のサーバーの測定基準
    • 仮想マシンの測定基準。
  5. 次に、さまざまな組み合わせで仮想マシンを実行した場合を想定して、サーバーの仮想モデルが作成されます。このモデルにより、仮想マシンの移行先として最適なサーバーが決定されます。

    [パフォーマンスの最大化]モードでは、測定基準の重要度に基づいて、最初に最適化するサーバーおよび最初に移行する仮想マシンが決定されます。ワークロードバランスは、測定基準の重要度に関するモデルに基づいています。たとえば、CPU使用率に最も高い重要度が設定されている場合は、以下の基準でサーバーと仮想マシンの最適化の優先度が決定されます:

    1. CPU使用率が高しきい値に最も近いサーバー。
    2. CPU使用率が最も高い仮想マシン(現在のCPU使用率が高しきい値に最も近い仮想マシン)。
  6. ワークロードバランスは最適化の計算を続行します。仮想マシンをホストするサーバーの予測リソース使用量が高しきい値を下回るまで、サーバーは潜在的な最適化の対象とみなされ、仮想マシンは移行の対象となります。予測リソース使用量とは、ワークロードバランスにより仮想マシンを追加または削除されたサーバーで測定されると想定されるリソース負荷を指します。

密度の最大化が選択されている場合の仮想マシンの集約プロセス

ワークロードバランスの推奨項目は、移行先のサーバーで限界しきい値を超えずに追加の仮想マシンを実行できるかどうかに基づいて生成されます。

  1. リソース負荷が低しきい値を下回ると、ワークロードバランスは潜在的な集約シナリオの計算を開始します。

  2. 仮想マシンを集約できる方法が見つかると、その集約先サーバーが仮想マシンの実行に適しているかどうかを評価します。

  3. [パフォーマンスの最大化]モードの場合と同様に、サーバーのスコアを作成します。

    ワークロードバランスは、より少ないサーバーで仮想マシンを統合することを推奨する前に、仮想マシンがサーバーに再配置された後のそれらのサーバー上のリソース使用量が限界しきい値を下回っていることを確認します。

    注:

    測定基準の重要度は、仮想マシンを集約する推奨項目を生成するときには考慮されません。この重要度は、集約先サーバーで十分なパフォーマンスを得るためだけに考慮されます。

  4. 次に、さまざまな組み合わせで仮想マシンを実行した場合を想定して、サーバーの仮想モデルが作成されます。このモデルにより、仮想マシンの移行先として最適なサーバーが決定されます。

  5. サーバーのリソース負荷が限界しきい値を超えると予測されるまで、そのサーバーに仮想マシンを追加した場合の影響について計算します。

  6. 集約の推奨項目では、プールマスターが最初の移行先サーバーになります。これは、プールマスターの電源が切断されることがないためです。ただし、プールマスターが過負荷状態になるのを避けるため、いくらかの余裕を残して仮想マシンを移行します。

  7. 残りすべてのサーバーでリソース負荷が限界しきい値を超えるまで、推奨項目の生成を続行します。

しきい値を変更する

最適化の推奨項目の生成を制御するために、限界しきい値を変更できます。このセクションでは、以下に関するガイダンスを示します:

  • プール内のサーバーで使用されるデフォルトの限界しきい値の変更方法
  • 高しきい値、中しきい値、低しきい値に対する限界しきい値の影響

リソース負荷の履歴平均値がそのしきい値を超えると、ワークロードバランスで推奨項目が生成されます。パフォーマンスの最大化モードでは高しきい値、密度の最大化モードでは低しきい値または限界しきい値を超えたときに、ワークロードバランスの推奨項目が生成されます。詳しくは、「仮想マシンの分散および集約のプロセス」を参照してください。

リソースの新しい限界しきい値を指定すると、ワークロードバランスにより、その新しい限界しきい値に応じてリソースのそのほかのしきい値がリセットされます。XenCenterで変更できるのは限界しきい値のみです。

次の表は、各しきい値のデフォルト値を示しています。

メトリック 最重要 High Low
CPU使用率 90% 76.5% 45% 22.5%
空きメモリ 51MB 63.75MB 510MB 1020MB
ネットワーク読み取り 25MB/秒 21.25MB/秒 12.5MB/秒 6.25MB/秒
ネットワーク書き込み 25MB/秒 21.25MB/秒 12.5MB/秒 6.25MB/秒
ディスク読み取り 25MB/秒 21.25MB/秒 12.5MB/秒 6.25MB/秒
ディスク書き込み 25MB/秒 21.25MB/秒 12.5MB/秒 6.25MB/秒

限界しきい値に以下の係数を乗じたものが、メモリを除くすべてのしきい値として設定されます:

  • 高しきい値:0.85
  • 中しきい値:0.50
  • 低しきい値:0.25

たとえば、CPU使用率の限界しきい値を95%に上げると、ほかのしきい値が次のようにリセットされます:

  • 高:80.75%
  • 中:47.5%
  • 低:23.75%

空きメモリのしきい値は、限界しきい値に以下の係数を乗じて算出されます:

  • 高しきい値:1.25
  • 中しきい値:10.0
  • 低しきい値:20.0

たとえば、空きメモリの限界しきい値を45MBに上げると、ほかのしきい値が次のようにリセットされます:

  • 高:56.25MB
  • 中:450MB
  • 低:900MB

特定のしきい値についてこの計算を行うには、限界しきい値として指定した数値にこれらの数を乗じます。

High, Medium, or Low Threshold = Critical Threshold * High, Medium, or Low Threshold Factor

多くの推奨項目は限界しきい値に基づいて生成されますが、ほかのしきい値により推奨項目が生成される場合もあります。

  • 高しきい値

    • パフォーマンスを最大化。高しきい値を超えたときに、仮想マシンをリソース使用量の低いサーバー上に移行するための最適化推奨項目が生成されます。

    • 密度を最大化。追加の仮想マシンによりサーバーのいずれかのリソース使用量が高しきい値を超える場合、そのサーバー上に仮想マシンを移行する推奨項目が生成されなくなります。

  • 低しきい値

    • パフォーマンスを最大化。推奨項目は生成されません。

    • 密度を最大化。測定基準値が低しきい値を下回ると、仮想マシンをそのサーバー上に集約するための最適化推奨項目が生成されます。そのサーバーのいずれかのリソース負荷が高しきい値に達するまで、仮想マシンの集約先としてそのサーバーの推奨が続行されます。

      ただし、仮想マシンの移行後に、新しいサーバーのリソース負荷が限界しきい値を超える場合があります。この場合は、[パフォーマンスの最大化]モードを選択した場合と同様の負荷分散アルゴリズムにより、仮想マシンの新しい集約先が決定されます。プール内のすべてのサーバーのリソース使用量が高しきい値を下回るまで、このアルゴリズムによる推奨項目の生成が続行されます。

しきい値を変更するには:

  1. XenCenterで、プールを選択します。

  2. プールの[プロパティ]ペインで[WLB]タブをクリックします。

  3. [WLB]タブの[設定]をクリックします。

  4. 左側のペインで、[しきい値]を選択します。これらの値は、現在設定されている限界しきい値を示します。

  5. [しきい値] ページで、[しきい値]ボックスに新しい値を入力します。新しい限界しきい値に基づいて、高、中、および低しきい値が算出されます。

    ワークロードバランスでは、仮想マシンの推奨再配置先を計算するときに、これらの限界しきい値が使用されます。各サーバーのリソース使用量がこれらのしきい値を超えないように、仮想マシンによるワークロードを分散できます。

測定基準の重要度を変更する

ワークロードバランスでは、最適化モード:[パフォーマンスの最大化]か[密度の最大化]かに基づいて、どのサーバーや仮想マシンを先に最適化するかを決定するときに、各リソース測定基準の重要度が考慮されます。通常、測定基準の重要度は、最適化モードとしてパフォーマンスの最大化が選択されているリソースプールで使用されます。ただし、密度の最大化が選択されている場合でも、限界しきい値を超えた測定基準では、その重要度が考慮されます。

ワークロードバランスが推奨項目を生成するときに、ホストを最適化するための順番が算出されます。この順番は、高い重要度が割り当てられている測定基準の値を比較して決定されます。

パフォーマンスの最大化モード

パフォーマンスの最大化モードでは、ワークロードバランスは測定基準の重要度によって以下を決定します:

  • どのサーバーのパフォーマンスから先に対処するか
  • どの仮想マシンの移行を優先するか

たとえば、[ネットワーク書き込み]を[重要度:高]に設定している場合、ネットワーク書き込み回数が最も多いサーバーが先に最適化の対象になります。[ネットワーク書き込み]を最重要として設定するには、[測定基準の重要度] スライダを右に設定し、ほかのスライダはすべて中央に設定します。

すべての測定基準の重要度が同じ場合、CPU使用率、空きメモリの順に考慮されます。これは、これらのリソースに対する制約がホストのパフォーマンスに大きく影響するためです。すべてのリソースの重要度を同じにするには、すべてのリソースの [測定基準の重要度] スライダーを同じ位置にします。

密度の最大化モード

[密度の最大化]モードが選択されているプールでは、サーバーが限界しきい値に達した場合にのみ測定基準の重要度が考慮されます。サーバーが限界しきい値に達すると、すべてのサーバーが限界しきい値を下回るまで、[パフォーマンスの最大化]モードを選択した場合と同じアルゴリズムが使用されます。このアルゴリズムでは、測定基準の重要度に基づいて、ホストを最適化するための順番が決定されます。

つまり、複数のサーバーで限界しきい値を超えている場合、その重要度がチェックされ、先に最適化するホストが決定されます。この場合には、重要度に基づいて、最初に最適化するサーバーと最初に移行する仮想マシンが決定されます。

たとえば、プールにサーバーAとサーバーBが含まれており、これらは次の状態にあるとします:

  • サーバーAでは、CPU使用率に最も高い重要度が設定されており([重要度:高])、CPU使用率が限界しきい値を超えています。
  • サーバーBでは、メモリ使用率の重要度が最も低く設定されており([重要度:低])、メモリ使用率が限界しきい値を超えています。

この場合、高い重要度の測定基準が限界しきい値に達しているサーバーAが先に最適化の対象になります。次に、サーバーA上の仮想マシンのうち、CPU使用率の最も高いものを移行するための推奨項目が作成されます。CPU使用率の重要度が最も高いため、仮想マシンの移行はCPU率が一番高い仮想マシンから行われます。

サーバーAに対する推奨項目が生成された後に、サーバーBが最適化の対象になります。サーバーB上の仮想マシンに対しても、CPU使用率の最も高いものを移行するための推奨項目が作成されます。リソースプールにほかのサーバーがある場合は、サーバーのCPU使用率が高いものから順に最適化が行われます。

デフォルトでは、測定基準の重要度はすべて、スライダーの最も遠いポイント:[重要度:高]に設定されます。

注:

測定基準の重要度は、相対的に処理されます。つまり、すべての測定基準の重要度が同じである場合、その重要度レベルは意味を持ちません。重要度の相対的な高低により、各測定基準の評価が決定されます。

測定基準の重要度を変更するには

  1. XenCenterで、プールを選択します。

  2. プールの[プロパティ]ペインで[WLB]タブをクリックします。

  3. [WLB]タブの[設定]をクリックします。

  4. 左側のペインで、[側的基準の重要度]を選択します。

  5. [測定基準の重要度] ページでは、必要に応じて各リソースの重要度を調節できます。

    スライダーを [重要度:低] 側にドラッグすると、そのリソースの負荷は仮想マシンの再配置先の決定には影響しなくなります。

推奨項目からのサーバーの除外

ワークロードバランスの設定時に、特定の物理サーバーをワークロードバランスの最適化および配置推奨項目から除外するように指定できます。これには、[開始時の配置推奨項目]も含まれます。

以下の状況では、特定のサーバーを推奨項目の対象から除外することを検討してください:

  • プールの最適化モードとして[密度の最大化]を使用するが、特定のサーバーをこの最適化(仮想マシンの集約化とサーバーのシャットダウン)から除外する場合。
  • 2つの仮想マシンワークロードを常に同じサーバー上で実行する必要がある場合(仮想マシンどうしのアプリケーション、ワークロードが相補的な場合など)。
  • 移行すべきでないワークロードがある場合:ドメインコントローラーやデータベースサーバーなど。
  • サーバーの保守作業の間、そのサーバーをプールのネットワークに接続しておく必要がある場合。
  • ハードウェアのコストよりもワークロードのパフォーマンスの方が重要な場合。
  • 特定のサーバー上で優先度の高いワークロードを実行し、それらの仮想マシンに高可用性機能の優先度を設定したくない場合。
  • プール内のワークロードの実行に不適切なハードウェアを持つサーバーがある場合。

固定最適化モードとスケジュール指定最適化モードのどちらを設定するかに関係なく、最適化モードが変更されても除外サーバーは常に推奨項目の対象から除外されます。このため、サーバーの電源が自動的に切断されるのを防ぐためだけの場合は、そのサーバーに対する電源管理機能を無効にすることを検討します。詳しくは、「電源を自動的に最適化および管理する」を参照してください。

サーバーを推奨項目の対象から除外すると、そのサーバーがワークロードバランスの管理対象外になります。このように設定した場合、このサーバーに対する最適化推奨項目は生成されなくなります。これに対し、特定のサーバーが電源管理の対象外であっても、そのサーバーに対する、電源管理以外の推奨項目が生成されます。

特定のサーバーをワークロードバランスから除外するには

ワークロードバランスによる電源管理、仮想マシンの配置、サーバー評価、およびプールの最適化推奨項目から特定のサーバーを除外するには、以下の手順に従います。

  1. XenCenterで、プールを選択します。

  2. プールの[プロパティ]ペインで[WLB]タブをクリックします。

  3. [WLB]タブの[設定]をクリックします。

  4. 左側のペインで、[除外ホスト]を選択します。

  5. [除外ホスト] ページで、ワークロードバランスの推奨項目から除外するサーバーを選択します。

詳細設定の構成

ワークロードバランスの推奨項目を自動的に適用する機能(自動処理機能)には、いくつかの詳細設定オプションが用意されています。これらのオプションは、[ワークロードバランス設定]ダイアログボックスの [詳細] ページに表示されます。[詳細設定] ページにアクセスするには、次の手順を実行します:

  1. XenCenterで、プールを選択します。

  2. プールの[プロパティ]ペインで[WLB]タブをクリックします。

  3. [WLB]タブの[設定]をクリックします。

  4. 左側のペインで、[詳細設定]を選択します。

次のセクションでは、[詳細設定] で構成できる動作について説明します。

推奨項目の自動適用の積極度

自動モードで実行する場合、最適化と集約化の推奨項目の頻度と、それらが自動的に適用されるまでの時間は、以下に示すような複数の要因に基づきます:

  • 移行後の仮想マシンを次の推奨項目に含めるまでの時間
  • 推奨項目を自動的に適用するまでの作成回数(VM移行間隔)
  • 推奨項目を自動適用するときの最低重要度レベル(最適化の重要度)
  • 推奨項目を自動適用するときの推奨項目の一貫性レベル(移動する仮想マシンや移動先サーバーとして同じものが推奨されるかどうか)

通常、上記要素の設定変更は以下の場合にのみ行うようにしてください:

  • Citrixテクニカルサポートからの指示がある場合
  • ワークロードバランスを有効化した状態でプールの挙動を詳細にテストする場合

これらの設定を誤ると、ワークロードバランスで推奨項目が生成されなくなる場合があります。

VM移行間隔

移行後の仮想マシンについて、ワークロードバランスの最適化推奨項目に含めるまでの時間を分単位で指定できます。仮想マシンの移行間隔は、人為的な操作(一時的な高負荷時など)が原因で推奨項目が生成されるのを防ぐために設定します。

ワークロードバランスの自動処理機能を有効にした場合は、仮想マシンの移行間隔を特に慎重に決定する必要があります。継続的および反復的に負荷が増加する環境でこの間隔を短くすると、多くの推奨項目が生成され、仮想マシンの再配置が頻繁に発生します。

注:

この設定は、前回と同じサーバーを仮想マシンの起動または再開先サーバー、および保守モードの推奨項目に含めるためのワークロードバランスの待機時間には影響しません。

推奨項目の回数

ワークロードバランスでは、そのリソースプールで推奨項目の生成が必要かどうかが2分ごとにチェックされます。ワークロードバランスの自動処理機能では、推奨項目をいくつ生成したら自動的に適用するかを指定できます。これを行うには、[回] フィールドで指定したとおりに、[推奨項目の回数] を設定します。[推奨項目の回数][最適化の積極度]の設定で、環境内の推奨項目の自動アプリケーションを微調整できます。

ワークロードバランスでは、推奨項目の類似性に基づいて以下のチェックが行われます:

  1. 推奨項目が必要かどうか
  2. 仮想マシンの移行先サーバーのパフォーマンスが長時間安定しているかどうか(移行先サーバーが安定していないと仮想マシンの再移行が必要になるため)

[推奨項目の回数]では、推奨項目を自動適用するまでの作成回数を指定します。同じ推奨項目の生成がこの回数に達すると、その推奨項目が自動的に適用されます。この設定は、以下のように使用されます:

  1. 推奨項目の回数は、[最適化の積極度]で指定した一貫性要件を満たす推奨項目が生成されるたびに増加します。一貫性要件を満たさない推奨項目が生成されると、[推奨項目の回数]が0にリセットされる場合があります。この動作は、「最適化の積極度」で説明されている要因に応じて異なります。
  2. 一貫性要件を満たす推奨項目の生成数(連続推奨数)が[推奨項目の回数]の値([回] フィールドで指定したとおり)に達すると、その推奨項目が自動的に適用されます。

この設定を変更する場合は、その環境に最適な値を決定する必要があります。以下のシナリオを検討してください:

  • サーバーの負荷およびアクティビティが極端に急増する環境では、[推奨項目の回数]の値を大きくします。推奨項目の生成が必要かどうかは、2分ごとにチェックされます。推奨化項目を適用するまでの作成回数として3を設定すると、6分後に推奨項目が自動適用されます。
  • サーバーの負荷およびアクティビティが段階的に増加する環境では、[推奨項目の回数]の値を小さくします。

推奨項目を適用すると仮想マシンの再配置処理が発生し、システムリソースに負担がかかってパフォーマンスが影響を受けます。[推奨項目の回数]の値を大きくすると、推奨項目が自動適用されるまでに、同様の推奨項目が多く生成されることになります。つまり、より慎重で一貫した推奨項目だけが適用され、仮想マシンが不適切に移行される可能性が低くなります。デフォルトでは、このような値が設定されています。

この値の変更は運用環境への影響が大きいため、変更する場合は必ず細心の注意を払ってください。変更する場合は、ワークロードバランスの動作について詳細にテストするか、Citrixテクニカルサポート担当者からの指示に従ってください。

最適化の重要度

すべての最適化推奨項目には、推奨項目の重要度を示す重大度(重大、高、中、低)が含まれています。この重要度レベルは、以下の要素を組み合わせて決定されます:

  • 設定されているオプション(パフォーマンスしきい値や重要度など)
  • ワークロードで使用可能なリソース
  • リソース使用履歴データ

推奨項目の重要度レベルは、[WLB] タブの [最適化の推奨項目] の一覧に表示されます。

ワークロードバランスの推奨項目が自動的に適用されるように設定した場合、指定した最低重要度レベルを満たす推奨項目だけが適用されます。

最適化の積極度

自動モードで動作するワークロードバランスでは、推奨項目の一貫性を判断するためのいくつかの基準が使用されます。この基準は、一時的または異常な負荷の増加により仮想マシンの移行が行われないようにするためのものです。自動モードでは、最初に生成された推奨項目は自動適用されません。サーバーや仮想マシンでその動作が継続的に発生することが検出されるまで、自動適用は行われません。つまり、同じサーバーや仮想マシンが原因で推奨項目が生成される場合、その推奨項目は一貫していると判断されます。

ワークロードバランスでは、一貫性を判断するための条件と、同じ推奨項目をいくつ生成したかにより、その環境の動作の一貫性が決定されます。一貫性をどれだけ厳密に評価するかを制御するには、[最適化の積極度] を設定します。このオプションにより運用環境の安定性を制御することができます。デフォルトでは、積極度が低く設定されています。積極度を高くすると、推奨項目の類似性を評価するときの厳密度が低くなり、運用環境の安定性が低下します。多くの場合、高い積極度は適切ではありません。このため、デフォルトでは[低]が設定されています。

ワークロードバランスは、最大で4つの条件を使用して推奨項目の一貫性を判断します。使用される条件の数は、[最適化の積極度] で設定されている積極度レベルにより異なります。積極度レベルが[低]または[中]の場合、推奨項目は積極的には自動適用されません。つまり、積極度レベルが低いと最適化条件が厳密に評価され、それらに合致しないと自動適用は行われません。

たとえば、積極度レベルとして[低]を設定すると、このレベルの条件に合致する推奨項目の数が[推奨項目の回数]の値に達するまで、その推奨項目は自動適用されません。

[推奨項目の回数]に「3」を設定した場合、低レベル用のすべての条件に合致する推奨項目が連続して3回生成されたときに、その推奨項目が自動適用されます。この設定により、長時間安定して動作している最適なサーバーに仮想マシンが移行されるようになり、移行先サーバーのパフォーマンスの低下によりその仮想マシンが再移行されるという可能性が低くなります。デフォルトでは、積極度レベルとして[低]が設定されています。

[最適化の積極度] を高くしてサーバーの最適化頻度を上げることは推奨していません。サーバーの最適化がより高速または頻繁に行われるようにするには、パフォーマンスしきい値の調整を検討します。この調整では、プールヘルスレポートを参考にしてください。

各積極度レベルでは、以下の条件を評価して推奨項目の一貫性が判断されます。

低:

  • 後続の推奨項目に含まれる仮想マシン(UUID)が、直前の推奨項目とすべて同じである。
  • 後続の推奨項目で、移行先サーバーがすべて同じである。
  • 最初の推奨項目とその直後の推奨項目が同じである(異なる場合、連続推奨数が1にリセットされる)。

中:

  • 後続の推奨項目に含まれるすべての仮想マシンが、直前の推奨項目と同じサーバー上で動作している。ただし、最初の推奨項目と異なる仮想マシンであっても構わない。
  • 後続の推奨項目で、移行先サーバーがすべて同じである。
  • 最初の推奨項目と後続の2つの推奨項目のいずれかが同じである(異なる場合、連続推奨数が1にリセットされる)。

高:

  • 推奨項目に含まれるすべての仮想マシンが同じサーバー上で動作している。ただし、各推奨項目の仮想マシンが互いに異なっていても構わない。
  • 仮想マシンの移行元サーバーが、各推奨項目で同じである。
  • 最初の推奨項目の後続の2つの推奨項目が異なっていても、連続推奨数は同じ値のままである。

[最適化の積極度]の例

ここでは、[最適化の積極度] と[推奨項目の回数]の設定が、推奨項目の自動適用にどのように影響するかについて例を挙げて説明します。

ワークロードバランスで発行された各最適化推奨項目により、3つの仮想マシンの配置が提案されます。提案されたこれらの配置の後、各積極度レベルに関連付けられた推奨項目回数は、その[最適化の積極度]設定で連続して推奨された回数となります。

この表から、[最適化の積極度]で[高]を設定した場合、推奨項目1、2、および3の後に連続推奨数が増分されていくことがわかります。この増分は、各推奨項目の内容が異なっている(異なる仮想マシンやホストが推奨されている)場合にも行われます。この場合、推奨項目3が生成されたときに、[推奨項目の回数]で設定されている連続推奨数「3」に達しています。つまり、サーバーAについて一貫した推奨項目が連続して3回生成されたとみなされ、推奨項目3が自動適用されます。

これに対し、[最適化の積極度]で[低]を設定した場合、最初の4つの推奨項目(#1~#4)で連続推奨数が増分されていません。これらの推奨項目に含まれている仮想マシンおよび移行先ホストが異なるため、連続推奨数は1にリセットされます。この積極度レベルでは、推奨項目#4とまったく同じ内容の推奨項目#5が生成されるまで連続推奨数が増分されません。さらに、まったく同じ内容の推奨項目#6で連続推奨数が「3」に達するため、この推奨項目が自動適用されます。

推奨項目1:

提案された配置:

  • 仮想マシン1をサーバーAからサーバーBに移動する
  • 仮想マシン3をサーバーAからサーバーBに移動する
  • 仮想マシン5をサーバーAからサーバーCに移動する

推奨項目の回数:

  • 積極度:高、推奨項目の回数:1
  • 積極度:中、推奨項目の回数:1
  • 積極度:低、推奨項目の回数:1

推奨項目2:

提案された配置:

  • 仮想マシン1をサーバーAからサーバーBに移動する
  • 仮想マシン3をサーバーAからサーバーCに移動する
  • 仮想マシン7をサーバーAからサーバーCに移動する

推奨項目の回数:

  • 積極度:高、推奨項目の回数:2
  • 積極度:中、推奨項目の回数:1
  • 積極度:低、推奨項目の回数:1

推奨項目3:

提案された配置:

  • 仮想マシン1をサーバーAからサーバーBに移動する
  • 仮想マシン3をサーバーAからサーバーCに移動する
  • 仮想マシン5をサーバーAからサーバーCに移動する

推奨項目の回数:

  • 積極度:高、推奨項目の回数:3(適用)
  • 積極度:中、推奨項目の回数:1
  • 積極度:低、推奨項目の回数:1

推奨項目4:

提案された配置:

  • 仮想マシン1をサーバーAからサーバーBに移動する
  • 仮想マシン3をサーバーAからサーバーBに移動する
  • 仮想マシン5をサーバーAからサーバーCに移動する

推奨項目の回数:

  • 積極度:高、推奨項目の回数:2
  • 積極度:低、推奨項目の回数:1

推奨項目5:

提案された配置:

  • 仮想マシン1をサーバーAからサーバーBに移動する
  • 仮想マシン3をサーバーAからサーバーBに移動する
  • 仮想マシン5をサーバーAからサーバーCに移動する

推奨項目の回数:

  • 積極度:中、推奨項目の回数:3(適用)
  • 積極度:低、推奨項目の回数:2

推奨項目6:

提案された配置:

  • 仮想マシン1をサーバーAからサーバーBに移動する
  • 仮想マシン3をサーバーAからサーバーBに移動する
  • 仮想マシン5をサーバーAからサーバーCに移動する

推奨項目の回数:

  • 積極度:低、推奨項目の回数:3(適用)

最適化推奨項目の間隔を設定するには

  1. XenCenterで、プールを選択します。

  2. プールの[プロパティ]ペインで[WLB]タブをクリックします。

  3. [WLB]タブの[設定]をクリックします。

  4. ダイアログボックス左側の[詳細]をクリックします。

  5. [VM最適化間隔] セクションで、以下の設定を行います:

    • [分] ボックスに、移行後の仮想マシンを最適化推奨項目に含めるまでの時間を分単位で指定します。

    • [回] ボックスに、最適化推奨項目が自動的に適用されるまでの作成回数を指定します。

    • [最適化の重要度]で、最適化推奨項目の最低重要度レベルを指定します。このレベルに達すると、推奨項目が自動的に適用されます。

    • [最適化の積極度]で、最適化推奨項目をどれだけ積極的に自動適用するかを指定します。自動適用の積極度を高くすると、自動適用される推奨項目の一貫性(対象の仮想マシンや再配置先ホストなどの一貫性)が低下します。[最適化の積極度] の設定により、[回]の設定:つまり、推奨項目の回数が直接入力されます。

      注:

      [回] に「1」と入力した場合、[最適化の積極度] は無視されます。

プール監査記録レポートのデータ量設定を変更する

以下の手順に従って、データ量設定を変更します。

  1. XenCenterで、プールを選択します。

  2. プールの[プロパティ]ペインで[WLB]タブをクリックします。

  3. [WLB]タブの[設定]をクリックします。

  4. ダイアログボックス左側の[詳細]をクリックします。

  5. [詳細] ページの [プール監査記録レポートのデータ量] の一覧から、データ量のオプションを選択します。

    重要:

    レポートで必要な情報の詳細度に適したオプションを選択してください。たとえば、[最小]に設定すると、特定のユーザーおよびオブジェクトの種類についての限定された量のデータのみが収集されます。[中] を設定すると、監査ログのユーザーフレンドリなレポートが生成されます。[最大] を設定すると、監査ログの詳細なレポートが生成されます。ただし、これによりワークロードバランスサーバーでより多くのディスクスペースおよびメモリが消費される点に注意してください。

  6. [OK] をクリックして変更を適用します。

XenCenterでオブジェクトに基づくプール監査記録レポートを表示する

次の手順で、選択したオブジェクトに基づいたプール監査記録のレポートを実行して表示します。

  1. [プール監査記録レポートのデータ量]設定を設定した後、[レポート] をクリックします。[ワークロードレポート]ページが開きます。

  2. 左側のペインで [プール監査記録] を選択します。

  3. [オブジェクト] リストから特定のオブジェクトを選択して、対象オブジェクトに基づいたレポートを実行して表示します。たとえば、一覧から [ホスト] を選択して、サーバーのみのレポートを取得します。

プール監査記録によってキャプチャされたイベントオブジェクトとアクションをカスタマイズする

プール監査記録によってキャプチャされたイベントオブジェクトとアクションをカスタマイズするには、ワークロードバランス仮想アプライアンスのPostgreSQLデータベースにサインインし、イベントオブジェクトまたはアクションの一覧に関連する変更を加えてから、ワークロードバランス仮想アプライアンスを再起動する必要があります。

PostgreSQLデータベースへのサインイン

  1. ワークロードバランス仮想アプライアンスのコンソールにログオンします。
  2. 次のコマンドを実行します:

    psql -Upostgres -dWorkloadBalancing
    <!--NeedCopy-->
    
  3. データベースのパスワードを入力します。データベースのパスワードは、仮想アプライアンスのインポート後にワークロードバランス構成ウィザードを実行するときに設定します。

イベントオブジェクトのカスタマイズ

注:

次のコマンド構文のevent_objectは、追加する、更新する、または無効にするイベントオブジェクトの名前を表します。

イベントオブジェクトを有効にします:

select * from update_audit_log_objects('event_object', true);
<!--NeedCopy-->

イベントオブジェクトを無効にします:

select * from update_audit_log_objects('event_object', false);
<!--NeedCopy-->

現在無効になっているイベントオブジェクトの一覧を取得します:

select * from hv_audit_log_get_event_objects(false);
<!--NeedCopy-->

現在有効になっているイベントオブジェクトの一覧を取得します:

select * from hv_audit_log_get_event_objects(true);
<!--NeedCopy-->

イベントアクションのカスタマイズ

注:

次のコマンド構文のevent_actionは、追加する、更新する、または無効にするイベントアクションの名前を表します。

イベントアクションを有効にします:

select * from update_audit_log_actions('event_action', true);
<!--NeedCopy-->

イベントアクションを無効にします:

select * from update_audit_log_actions('event_action', false);
<!--NeedCopy-->

現在無効になっているイベントアクションの一覧を取得します:

select * from hv_audit_log_get_event_actions(false);
<!--NeedCopy-->

現在有効になっているイベントアクションの一覧を取得します:

select * from hv_audit_log_get_event_actions(true);
<!--NeedCopy-->

ワークロードバランス仮想アプライアンスの再起動

次のコマンドを実行して、PostgreSQLを終了してワークロードバランス仮想アプライアンスを再起動します。

\q
<!--NeedCopy-->
systemctl restart workloadbalancing
<!--NeedCopy-->

XenCenterのワークロードバランスのアラートのアラートレベルの設定

XenAPIを介して、XenCenterのワークロードバランスのアラートのアラートレベルを設定できます。

次の手順を実行します:

  1. プールマスターで次のコマンドを実行して、各アラートコードのアラートレベルを設定します:

    xe pool-send-wlb-configuration config:<wlb-alert-code>=<alert-level>
    <!--NeedCopy-->
    

    4つのwlb-alert-codeタイプは次のとおりです:

    • MESSAGE_PRIORITY_WLB_OPTIMIZATION_ALERT - ワークロードバランスが最適化の推奨事項を提示する場合、このアラートが生成されます。
    • MESSAGE_PRIORITY_WLB_VM_RELOCATION - ワークロードバランスが仮想マシンをほかのホストに再配置すると、このアラートが生成されます。
    • MESSAGE_PRIORITY_WLB_HOST_POWER_OFF - ワークロードバランスの最適化モードがMaximize Densityに設定されていて、さらにホスト上で仮想マシンが実行されていないためにホストの電源がオフになっている場合、このアラートが生成されます。
    • MESSAGE_PRIORITY_WLB_HOST_POWER_ON - ワークロードバランスの最適化モードがMaximize Performanceに設定されていて、さらにホストのパフォーマンス向上の目的でホストの電源がオンになっている場合、このアラートが生成されます。

    6つのalert-levelタイプは次のとおりです:

    • 0 - アラートをミュート
    • 1 - 致命的
    • 2 - 重大
    • 3 - 警告
    • 4 - 軽微
    • 5 - 情報
  2. プールマスターで次のコマンドを実行して、アラートコードのアラートレベルを確認します:

    xe pool-retrieve-wlb-configuration
    <!--NeedCopy-->
    
  3. アラートをテストするには、ワークロードバランスのアラートを発生させ、Notificationsパネルをクリックしてアラートを表示します。

ワークロードバランスの動作の設定