vApp
vAppは、関連する複数の仮想マシンを単一の管理対象として論理的にグループ化したものです。vAppが起動されると、vAppに含まれる仮想マシンが、ユーザーが事前定義した順序で起動されます。この機能により、お互いに依存する仮想マシンを自動的に順序付けすることができます。ソフトウェアのアップデート時など、システム全体の再起動が必要な場合に、管理者が依存関係を考慮しながら順番に仮想マシンを起動する必要はありません。vAppに含まれる仮想マシンは同一ホスト上で動作する必要はなく、通常の規則に従ってリソースプール内で移行されます。
vApp機能は、障害回復の状況で役立ちます。同一のストレージリポジトリにあるすべての仮想マシン、または同じSLA(Service Level Agreement)に関連するすべての仮想マシンをグループ化できます。
注:
vAppの作成および変更は、XenCenterまたはxe CLIを使用して行えます。CLIを使用してvAppを操作する方法については、「コマンドラインインターフェイス」を参照してください。
XenCenterでのvAppの管理
[vAppの管理] ダイアログボックスでは、vAppを作成、削除、変更、起動、シャットダウンしたり、選択したプールでvAppをインポートおよびエクスポートしたりできます。一覧でvAppを選択すると、そのvAppに含まれているすべての仮想マシンが詳細ペイン右側に表示されます。
[vAppの管理] を使用して、次の操作を実行できます:
- vAppの名前または説明を変更する
- vAppに仮想マシンを追加する、またはvAppから仮想マシンを削除する
- vApp内の仮想マシンの起動順序を変更する
vAppを変更するには:
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プールを選択して、[プール] メニューの [vAppの管理] を選択します。
また、リソースペインで右クリックして、[vAppの管理] を選択することもできます。
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一覧でvAppを選択し、[プロパティ] を選択して[プロパティ]ダイアログボックスを開きます。
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[全般] タブを選択して、vAppの名前または説明を変更します。
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[仮想マシン] タブを選択して、vAppの仮想マシンを追加または削除します。
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[VM起動シーケンス] タブを選択して、vAppの各仮想マシンに設定されている起動順序および起動間隔を変更します。
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[OK] をクリックして変更を保存し、[プロパティ] を閉じます。
vAppの作成
仮想マシンをvAppにグループ化するには、次の手順に従います:
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プールを選択して、[プール] メニューの [vAppの管理] を選択します。
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vAppの名前と、オプションで説明を入力します。[次へ] をクリックします。
どんな名前でも選択できますが、vAppの内容を示す名前を指定すると便利です。複数のvAppを同じ名前で作成することはお勧めできませんが、XenCenterでは、vApp名を重複させることも可能ではあります。また、スペースを含む名前を引用符で囲む必要はありません。
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新しいvAppに追加する仮想マシンを選択します。[次へ] をクリックします。
[検索]フィールドを使用して、名前に特定の文字列が含まれる仮想マシンだけを一覧に表示することもできます。
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vAppに追加した仮想マシンの起動順序を指定します。[次へ] をクリックします。
値 | 説明 |
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起動順序 | vAppに追加した仮想マシンの起動順序を指定します。起動順序の値が0(ゼロ)の仮想マシンが最初に起動されます。起動順序の値が1の仮想マシンが次に起動されます。その後、起動順序の値が2の仮想マシンが起動されるといった具合です。 |
次のVM起動までの間隔 | 仮想マシンを起動した後、仮想マシンの次のグループを起動するまでの起動間隔を起動順序で指定します。次のグループとは、起動順序が後の仮想マシンセットです。 |
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[vAppの管理] の最後のページで、vApp構成オプションを確認できます。[前へ] をクリックして前のページに戻って設定を変更するか、[完了] をクリックしてvAppを作成し、[vAppの管理] を閉じます。
注:
同一リソースプール内の異なるホスト上の仮想マシンをグループ化してvAppを作成することはできますが、異なるプールの仮想マシンでvAppを作成することはできません。
vAppの削除
vAppを削除するには、以下の手順に従います:
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プールを選択して、[プール] メニューの [vAppの管理] を選択します。
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削除するvAppを一覧から選択します。[削除] をクリックします。
注:
vAppを削除しても、そのvAppに追加されている仮想マシンは削除されません。
XenCenterによるvAppの起動とシャットダウン
vAppを起動またはシャットダウンするには、[プール] メニューから開く [vAppの管理] を使用します。vAppを起動すると、そのvAppに含まれているすべての仮想マシンが特定の順番で起動します。仮想マシンごとに指定した起動順序と遅延時間の値により、起動順序が制御されます。これらの値は、vAppの初回作成時に設定できます。これらの値は、[vAppのプロパティ]ダイアログボックスまたは個別の仮想マシンの[プロパティ]ダイアログボックスからいつでも変更できます。
vAppを起動するには:
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[vAppの管理] を開きます:vAppで仮想マシンが存在するプールを選択して、[プール] メニューの [vAppの管理] を選択します。また、リソースペインで右クリックして、[vAppの管理] を選択することもできます。
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一覧でvAppを選択し、[起動] をクリックします。これにより、そのvAppに含まれているすべての仮想マシンが起動します。
vAppをシャットダウンするには:
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[vAppの管理] を開きます:vAppで仮想マシンが存在するプールを選択して、[プール] メニューの [vAppの管理] を選択します。また、リソースペインで右クリックして、[vAppの管理] を選択することもできます。
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一覧でvAppを選択し、[シャットダウン] をクリックします。これにより、そのvAppに含まれているすべての仮想マシンがシャットダウンします。
すべての仮想マシンでソフトシャットダウンが試行されます。ソフトシャットダウンが不可能な場合、強制シャットダウンが実行されます。
注:
ソフトシャットダウンでは、仮想マシンを通常の方法でシャットダウンします。実行中のプロセスは個別に停止されます。
強制シャットダウンでは、仮想マシンを強制的にシャットダウンします。物理サーバーの電源プラグを抜くのと同等です。実行中のすべてのプロセスが必ずシャットダウンされるとは限りません。この方法で仮想マシンをシャットダウンすると、データを損失する危険があります。ソフトシャットダウンが不可能な場合にのみ、強制シャットダウンを使用してください。
vAppのインポートとエクスポート
XenCenterでは、vAppをOVF/OVAパッケージとしてエクスポートおよびインポートできます。詳しくは、「仮想マシンのインポートとエクスポート」を参照してください。
vAppをエクスポートするには:
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[vAppの管理] を開きます:[プール] メニューの [vAppの管理] を選択します。
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一覧から、エクスポートするvAppを選択します。[エクスポート] をクリックします。
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「OVF/OVAとしてのエクスポート」に記載された手順に従って操作します。
vAppのエクスポート処理には時間がかかる場合があります。
vAppをインポートするには:
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[vAppの管理] を開きます:[プール] メニューの [vAppの管理] を選択します。
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[インポート] をクリックして、[インポート] ダイアログボックスを開きます。
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「OVF/OVAとしてのインポート」の手順に従って操作します。
インポートが完了すると、[vAppの管理] の一覧に新しいvAppが表示されます。